プロパンガス消費者センター

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プロパンガス料金,使用量の計算方法

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プロパンガス料金形態ごとの計算方法

各社で形態や単価はバラバラ

プロパンガスの料金形態や単価は各ガス会社に決定権があり、行政も一切関与していないため、各社で形態や単価が全く異なっています。

そのため、ご自宅の単価がいくらで、適正価格と比べ高くないかを計算して理解しておくことが非常に重要です。

4つの料金形態に分けられる

計算方法をご紹介する前に料金形態について理解しておきましょう。

前述の通り、料金形態は各社で異なり、主なもので4つに分けられます。 計算を行う前にご自宅の形態がどれに該当するかを確認しておきましょう。

※すべて消費税抜きの計算です。

形態 計算方法
二部料金制 基本料金+(従量単価×使用量)
スライド制 基本料金+(従量単価×使用量)※使用量に応じて従量単価が変動
三部料金制 基本料金+(従量単価×使用量)+設備利用料金
原料費調整制度 基本料金+(従量単価×使用量)※従量単価が原料費によって毎月変動

現状、ほとんどの会社は二部制をとっています。 そのためご自宅の形態が分からない場合はこちらで計算してみてください。

当センターでも二部制を基準として相場料金適正価格を計算しています。

また、別ページでプロパンガス消費量の換算方法についても紹介しています。

請求書に基本料金は記載されていない!

計算方法をご紹介する前にもう1つ重要な事があります。 それは、ほとんどの会社の請求書や検針票には、基本料金は記載されていないという事です。

契約書等に記載があり分かる場合には問題ありませんが、基本料金が分からない場合はこれからご紹介する計算を正確に行うことができません。

そのため、基本料金と従量単価が分からない場合は、プロパンガス料金自動比較・診断をご利用ください。

使用量と請求額を入力するだけで、ご自宅の従量単価が高いか安いかがすぐに分かります。

二部料金制の計算方法

二部料金制での使用量と請求額の関係 それでは早速計算方法を説明していきましょう。まずは、一番基本的な二部料金制です。 この形態は最もシンプルかつ、最も多くの会社が採用している形態です。

毎月固定の基本料金と、使用量に応じて増減する従量料金とで成り立っています。 そして従量料金は従量単価と使用量を掛け合わせる事で計算できます。

二部料金制の計算方法

■  計算例

使用量が20㎥、基本料金1,890円、従量単価523円の場合の計算方法

1,890+(523×20㎥)=12,350円

※別途消費税の計算が必要です。

スライド制の計算方法

スライド制での使用量と請求額の関係 二部制では従量単価が固定でした。これに対しスライド制では従量単価が使用量に応じて変動します。 通常、使用量が増えると従量単価は安くなっていきます。

使用量が多いご家庭には有利ですが、使用量の少ないご家庭では単価が高くなってしまう可能性があり一長一短です。

スライド制の計算方法

■  計算例

使用量が20㎥、基本料金1,890円で、従量単価が下記のように変動する場合の計算方法

使用量ごとの従量料金の計算方法

使用量0.1〜5.0㎥まで:550×5㎥=2,750円

使用量6.0〜10㎥まで:500×5㎥=2,500円

使用量11〜15㎥まで:450×5㎥=2,250円

使用量16〜20㎥まで:400×5㎥=2,000円

合計:1,890+2,750+2,500+2,250+2,000=11,390円

※別途消費税の計算が必要です。

三部料金制の計算方法

三部料金制での使用量と請求額の関係 二部制に固定費である設備利用料が追加された形態です。 設備利用料には、ガスメーターやガス警報機、集中監視システムの利用料などが含まれます。

基本料金に含まれていた設備利用料の内訳が明示されているため、より透明性が高いシステムと言えます。

三部料金制の計算方法

■  計算例

使用量が20㎥、基本料金1,500円、従量単価523円、設備利用料400円の場合の計算方法

1,500+(523×20㎥)+400=12,360円

※別途消費税の計算が必要です。

原材料調整費制度の計算方法

原材料調整制度での使用量と請求額の関係 原料費調整制度とは、従量単価をプロパンガスの輸入価格と毎月連動させるシステムの事です。 従量単価が輸入価格と連動するという、非常に透明性が高い仕組みが特徴です。

この透明性により、不当な値上げがされにくく、最も消費者にとって良いシステムと言えます。 この仕組みは都市ガスでも採用されています。

原材料調整制度の計算方法

■  計算例

使用量が20㎥、基本料金1,890円、4月の従量単価が523円だった場合の計算方法

1,890+(523×20㎥)=12,350円

※別途消費税の計算が必要です。

プロパンガス単価計算結果の判断基準

従量単価400円以上は要注意!

ご自宅の基本料金と従量単価は計算できましたでしょうか。少し複雑な計算式もあり大変だったかと思います。

しかし、計算できて終わりではありません。計算結果から、ご自宅のプロパンガスが高いのか安いのかを判断する必要があります。

当センターではその判断基準を、基本料金1,500円、従量単価300円台と考えていて、この水準を適正価格としています。 これよりも高い場合は、ガス会社変更など現契約の見直しが必要です。

そして、当センターでは、適正価格で供給できる優良企業をご紹介しています。 毎月の請求額にお悩みの方はぜひ一度お気軽にご相談ください。

プロパンガス単価の計算事例(二部制)

ご相談者

埼玉県在住 K・Tさん(女性)

ご相談内容

埼玉県の大宮市に家族4人で住んでいます。5年ほど前に中古の一戸建を購入し今も住んでおります。 今使っているプロパンガス会社は、前の所有者の方が契約されていた会社です。

引っ越してきたときにメーターが置いてあったので、そこに連絡すれば問題ないと思い他社と比較することなく利用し始めました。 というのもその頃は、プロパンガスの単価が各社で違うということを知らなかったんです。

当時は請求額もさほど高くなく、全く気になりませんでした。 しかし、ここ数ヶ月、やけに請求額が高い気がしてネットでいろいろと調べていたところ、消費者センターのホームーページを見つけました。 そして、各社で単価が違うことを知りました。

ちなみに先月の請求額は16,654円で、使用量は24.6㎥です。 基本料金と従量単価がいくらかは分かりません。

単価計算方法

この事例を使って、実際に単価を計算してみましょう。 ちなみにこれは、実際に当センターに寄せられたご相談事例です。 このように、突然高い請求が来て、単価が高くなっていることに気づくといった方がたくさんいらっしゃいます。

今回の場合、分かっているのは消費税込みの請求額と使用量のみです。 形態が上述のどれにあたるのか、基本料金がいくらなのかはわかりません。 そのため、形態は最もオーソドックな二部制、基本料金を全国平均の1,890円と仮定して計算していきます。

まず税込みの請求額を税抜き価格にしましょう。

16,654円  ÷  1.08  =  15,420円

税抜きの請求額は15,420円となりました。 次に、この請求額から基本料金を引いて従量料金を計算します。

15,420円  ー  1,890円  =  13,530円

従量料金は13,530円です。 これを使用量の24.6で割ると従量単価を計算することができます。

13,530円  ÷  24.6㎥  =  550円

これで従量単価を計算することができました。 そして、従量単価550円というのはかなり高い水準です。 この計算・診断結果をご相談者のK・Tさんにお伝えしたところ、今すぐにでも安い会社に変えたいとのことでした。

そこで当センターからは、全国に営業所を置き、適正価格で供給可能な大手企業をご紹介致しました。

そして新しい会社に切り替えたことで月間で6,500円、年間で80,000円弱の節約に成功しました。

請求金額(円) 基本料金(円) 従量料金(円)
切り替え前の請求額 15,420 1,890 13,530
切り替え後の請求額 8,880 1,500 7,380
切り替え前後での差額 6,540 390 6,150

※消費税抜きの計算結果です。

プロパンガス単価の計算事例(スライド制)

ご相談者

神奈川県在住 F・Iさん(主婦)

女性イメージ

ご相談内容

先日、同じ神奈川県に住む友人からガス会社を切り替えたという話を聞きました。

なんでも切り替える前の単価は600円近かったそうで、それが380円にまで安くなったとのことでした。 友人からはうちも切り替えを検討した方がいい、紹介できるがどうかと言われました。

今までそんなに気にしたことはなかったのですが、どうしかようかと悩んでいます。

ちなみに今の単価は、基本料金が1,800円、従量単価がスライド制で使用量5㎥までは400円、5.1〜10㎥までは380円、11㎥から20㎥までは360円、20.1㎥以降は320円となっています。

単価計算方法

次はこの事例を使って、どれくらい安くなるかを計算してみましょう。 スライド制を採用してる会社も少なくありません。

今回は、現会社がスライド制、切り替えを提案された会社が二部制となっているので単純比較できません。 そこで毎月の使用量から二社の請求額がそれぞれいくらになるかを計算します。

F・Iさんのご家庭は6人家族で、先月の使用量は30㎥とのことでした。 なので25㎥使った場合を想定して計算していきます。 まずは従量料金を計算してみましょう

400円  ×  5㎥  +  380円  ×  5㎥  +  360円  ×  5㎥  +  320円  ×  10㎥  =  10,500円

従量料金は10,500円となりました。 次に、基本料金を足してみます。

10,500円  +  1,800円  =  12,300円

これが現会社での請求額です。 そして次に検討中の会社の請求額を計算してみます。 基本料金は1,600円、従量単価380円とのことでしたので、それをもとに計算してみます。

1,600円  +  380円  ×  30㎥  =  13,000円

検討中の会社では13,000円となりました。 この結果からは、切り替えない方がよいという判断ができそうです。

しかし、このご相談を頂いたのは2月で最も使用量が増える時期です。 そのため使用量が少なくなる夏場などは検討中の会社の方が安くなるかもしれません。 この場合は、実際の夏の使用量も計算して判断するのがいいでしょう。

プロパンガス単価の計算事例(スライド制その2)

ご相談者

愛知県在住 Y・Hさん(会社員女性)

女性イメージ

ご相談内容

家族2人暮らしなのですが、3月に新築で家を建てます。 新築先が都市ガスエリアではないためプロパンガスを利用する予定で、2社のうちどちらにするか悩んでいます。

単価を聞いたところ、どちらもスライド制に該当し、

A社は使用量5㎥までは450円、その後は5㎥刻みに30円ずつ安くなって行き、25㎥を超えると310円になるとのことでした。

一方のB社は使用量10㎥までは430円、11~20㎥までは400円、20㎥以上は380円とのことです。

基本料金はどちらも1,600円と言われました。 プロパンガスは初めてで、どちらにすべきか判断がつきません。アドバイスを頂けますでしょうか。

単価計算方法

スライド制は使用量がどれくらいかによって最良の選択肢が変わってきます。 今回は、どちらもスライド制ですが、単価と単価変動ポイントが異なっているため、実際に計算して判断してみます。

Y・Hさんは2人暮らしの共働きであまり家にはいないとのことでした。 そのため使用量は少なめの8㎥と仮定して計算して行く事にします。

まずA社の予想従量料金を計算して行きましょう。するとこうなります。

450円  ×  5㎥  +  420円  ×  3㎥  =  3,510円

続いてB社の計算結果です。

430円  ×  8㎥  =  3,440円

B社の方が安い事が分かりました。 しかし、使用量が今後増え、16㎥以上になった場合は逆にA社の方が安くなります。 今後ご家族が増えるなど、使用量が増えることが予想される場合などはA社にした方がよいということになります。

プロパンガス単価の計算事例(三部制)

ご相談者

東京都在住 K・Fさん(会社員男性)

男性イメージ

ご相談内容

昨年末に今の家に引っ越してきました。 中古の物件で前の方が利用されていた会社のメーターがそのまま残っていたので、そちらに連絡して使い始めました。

それから半年ほど経って、プロパンガスは会社ごとに単価も異なり、会社を自由に選べる事を知りました。 そこで今の会社の単価がいくらで、別の会社に乗り換えるべきかを調べ検討しています。

今の会社は、基本料1,670円、使用量あたりの単価は440円です。

そして自分で見つけた乗り換え候補先は三部制の基本料が1,600円、使用量あたりの単価は420円、警報機のリース代が月々300円とのことでした。

使用量あたりの単価が安い候補先に乗り換えるべきでしょうか。

単価計算方法

三部制は基本料の内訳がより透明化されたものと考えればよいです。

そのため今回は、基本料1,670円、単価440円の現会社と基本料1,900円、単価420円の会社どちらが安いかの計算になります。

今回も想定される使用量がいくらかによって選択肢が変わってきそうです。 K・Fさんのお宅の使用量は平均して17㎥とのことでしたので、その数値を使って早速計算していきましょう。

まず現会社の請求額は、

440円  ×  17㎥  +  1,670円  =  9,150円

続いて候補先の会社の請求額は、

400円  ×  17㎥  +  1,900円  =  8,700円

候補先の方が500円弱安い事が分かりました。

今回はガス器機に対する残存価格も残っておらず解約に際して支払うべき費用がなかったため、切り替えたほうが良いという結果になりました。

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