■
プロパンガスの基本料金、従量料金の決定はプロパンガス業者に裁量があります。つまり各ガス業者が自由に設定できるのです。 そのため、大子町内にも料金の高いガス業者、安いガス業者が混在しています。 このような特徴から、プロパンガスには相場料金というものがあり、ご自宅の料金を診断するための基準として多くのガス業者が用いています。 そして大子町のプロパンガスの相場料金は、基本料金1,889円、従量単価557円です。 この従量単価は全国平均よりも30円以上高く、大子町は茨城県内で最も高い地域の一つです。
基本料金 | 従量単価 | |
---|---|---|
大子町 | 1,889円 | 557円 |
全国平均 | 1,890円 | 523円 |
当センターでは、この大子町の相場料金を公共性の高いインフラ商品の価格として適正だとは考えていません。 大子町のプロパンガス人口やガス業者の数、茨城県の都市ガス料金などから考えれば、大子町の相場料金はもっと安い水準になるはずなのです。 そのため、ご自宅の料金が大子町の相場料金に近い場合にはガス業者を変えるなどの対応を行ってください。
まずはこちらのページから、ご自宅のプロパンガス料金単価がいくらか計算してみてください。
■
プロパンガスの料金設定の仕組みが要因
大子町(茨城県)の相場料金は適正ではないとご説明しました。 それでは、なぜ適正な水準ではなくなってしまったのでしょうか。
まずはプロパンガスの料金設定の仕組みからご説明しましょう。 上述の通り、プロパンガスの料金はどのガス業者も同じというわけではありません。 これがプロパンガスを利用する上で最も重要なポイントで、公共料金である都市ガスと大きく異なる特徴でもあります。 都市ガスは料金設定に国や地方自治体に認めてもらう必要があります。 都市ガス事業者が勝手に料金変更を行うと言ったことは法律上できないのです。 この仕組みによって、事業者が一地域に一社しかなく競争が起きない都市ガス市場では、行政が安い料金を保証しているのです。
これとは対照的に、プロパンガスの料金設定には国や自治体の認可は不要です。 また、料金設定のガイドライン等もありません。 そのため、利益追求だけを目的に驚くほど高い料金設定を行うガス業者や何度も値上げを繰り返すガス業者が存在しているのが現状です。 このような理由から、プロパンガスの相場料金は本来の平均としての意味合いをなくしてしまいました。
■
適正料金とは?
プロパンガス市場は、相場料金が市場を正しく反映できていないため、料金を測る指標をなくしてしまいました。 そこで、当センターでは以下の条件を満たすものを適正料金として新しい指標に採用しました。
消費者の生活を圧迫しない安さ
プロパンガスは公共性の非常に高いインフラ商品です。 そのため、消費者の生活の負担にならない、安い料金である事が最も重要だと考えます。 そしてその基準としたのが都市ガスです。 都市ガスと同程度の料金水準であれば上記は達成されていると考えました。
※プロパンガスの熱量は都市ガスの約2倍のため、使用量はおよそ半分になります。そのため都市ガスの2倍程度の料金であれば良いという事になります。
その料金で健全な経営が成り立つ
いくら安くてもその安い料金が切り替え直後だけのもので、その後値上げされてしまっては意味がありません。 近年、一部のガス業者は全く儲けが出ないほど安い料金やガス代2ヶ月無料キャンペーンなどで新規契約を獲得し、その後値上げを繰り返し利益を得るという営業を行っています。 このように必ず値上げを起こす料金を適正料金とは呼ぶ事はできません。 ガス業者がその料金を続けても健全な経営が成り立つかどうかは、消費者利益を考える上で必要不可欠なポイントなのです。
このようにプロパンガス消費者センターは高過ぎる料金も、安過ぎる料金も適正料金とは呼びません。 一定の範囲内だけを適正料金と呼んでいます。 それでも、当センターが考える大子町の適正料金は、相場料金よりもずっと安い水準です。
■
適正料金がどのようなものかはご理解頂けたかと思います。 それでは、大子町の適正料金は一体いくらなのでしょうか。 下記の表をご覧下さい。
大子町 | 基本料金 | 従量料金 |
---|---|---|
適正料金 | 1,500円 | 300円台 |
相場料金 | 1,889円 | 557円 |
大子町の従量料金は相場価格より200円も安い事が分かります。 一般家庭のおいてこの差は大きく、月間でおよそ5千円、年間で考えれば6万円近くにもなるのです。
■
前述の通り、プロパンガス業界ではガス業者が自由に料金を設定できる制度が採用されています。 この制度では、各ガス業者が競い合うことで料金が下がるという結果が期待されていました。 自由に料金をつけられるのであれば、各ガス業者はより多くのお客さんを獲得するために、他社よりも料金を安くするはずで、そうなれば消費者にとって好ましい環境になると行政は考えたのです。
しかし実際にはこうはなりませんでした。 その理由は、大子町のプロパンガス業界の特殊な情勢にあります。
実際の大子町のプロパンガス業界では、力のある地元ガス業者同士が裏で繋がり、競争を避けるようになっていたのです。 競争しないのであれば料金を下げる必要はありません。そうして高い料金を維持しようとして来たのです。 これが大子町のプロパンガス料金が高い大きな理由です。
よく読まれている記事
409,764 View
プロパンガスの相場価格がいくらかご存知ですか?なんと全国平均価格は都市ガスの2倍近くも高い価格なのです。どうしてこんなにも料金相場が高いのか、その原因と・・・
+この記事につけられたタグ 料金 基礎知識
294,171 View
プロパンガスの使用量を抑えるとっておきの節約術をご紹介致します!今頑張ってしているその節約、実はあまり効果がないかもしれません。家庭で一番プロパンガスを使うのは・・・
+この記事につけられたタグ 節約 暮らし
119,776 View
プロパンガス料金の計算方法をご存知ですか?なんと検針票には、最も重要な基本料金と従量料金がいくらかが書いておらず自宅のプロパンガス料金が・・・
+この記事につけられたタグ 料金 基礎知識
59,231 View
プロパンガス基本料金の平均が適正料金より400円近く高いことをご存知ですか?「プロパンガス何でこんなに高いの?」その原因は基本料金かも・・・
+この記事につけられたタグ 料金 基礎知識
50,772 View
プロパンガス契約を見直し適正料金にするだけで、毎月の請求額を平均価格よりも4,000円以上安くする事が可能です。プロパンガス消費者センターのご提案する適正料金とは・・・
+この記事につけられたタグ 料金 基礎知識
Company 2014 © 料金のご相談はプロパンガス消費者センター all rights reserved